債権回収

取引先から売掛金を回収する業務は、経営上必要不可欠です。

特に売掛取引が多い「サービス業」や「卸売業」、「製造業」などは売掛金を回収できないと、経営問題に直結します。

ですが、中には払いが悪い取引先に頭を悩ませている経営者の方も多いのではないでしょうか?

払いが悪い取引先から債権を回収するのは、手間と時間、人手が多くかかってしまいます。

リソースに乏しい中小企業の場合は、債権を回収できずに結果として不良債権化してしまうこともしばしばです。

債権ですので、弁護士を交えた法廷での話し合いになれば、ほぼ確実に回収が見込めますが、コストや取引先との関係性を考慮すると、そう簡単に踏みこめるものではありません。

そこで、経営者の方が知っておくべき債権回収の手段として、「債権回収(サービサー)」と「ファクタリング」があります。

本記事では、債権回収とファクタリングのそれぞれのメリットやデメリット、両者の違いなどを比較し、代金回収にはどちらが最適なのかを解説して参ります。

債権回収(サービサー)とは?

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債権回収会社、別名サービサーとは、法務省の認可を受けて債権回収を代行する業者のことです。

具体的には、企業から債権譲渡を受け、未払いの売掛金に対して督促や訴訟を含めた請求業務を行います。

サービサー利用企業は、未回収の売掛金を回収することができると同時に、回収業務の手間を減らすことが可能です。

平成10年に施行された「債権回収業に関する特別措置法」により、それまでは弁護士しか専任できなかった債権回収業務が、一般会社でも可能となりました。

ただ一般企業が債権回収を行うには、法務大臣による許可を受ける必要があります。

債権回収と聞くと、ヤミ金などの取り立てを連想されるかもしれませんが、国から認定を受けているため、安心して委託することができます。

とは言え中にはサービサーの名前を語った詐欺業者も存在するので、注意が必要です。

債権回収会社(サービサー)のメリット

サービサーを利用するメリットは、以下の通りです。

  • 国から認定を受けた会社なので、安心して債権を回収することができる
  • 債権回収業務の効率化が期待できる(余計なリソースを費やさずに済む)
  • 不良債権化(債権未回収)のリスクを軽減できる

サービサーを利用する最大のメリットとしては、何と言っても未回収の売掛金を回収できることにあります。

「金払いが悪い取引先に困っている」
「毎月の回収業務が大きな負担…」

という場合には、債権回収会社を利用する価値は大いにあるでしょう。

債権回収会社(サービサー)のデメリット

債権回収会社(サービサー)のデメリットとしては、以下の3点が挙げられます。

  • 債権回収手数料がかかる
  • 取引先との関係が悪化する可能性がある

債権回収会社を利用する場合には、回収手数料が発生します。

サービサー利用時の費用相場は着手金、成功報酬金、相談料を含めて全体の15~25%程度です。

手数料に関しては、売掛金の金額や支払い期日、取引先の信用によっても異なります。

加えてサービサーは、督促や訴訟を含めて回収業務を遂行します。

そのため債権回収を利用すると、取引先との関係が悪化してしまい、取引停止となる可能性があります。

中長期に渡っての取引関係をお考えの際には、サービサーの利用は慎重になった方がいいでしょう。

ファクタリングとは?

高層ビルと飛行機

一方のファクタリングとは、未払いの売掛金を売却することで資金調達を行う方法のことです。

売却の際には買取手数料がかかりますが、手数料を引いた分の金額がファクタリング業者から入金されます。

ファクタリングには2社間取引と3社間取引という二つの取引形態があります。

2社間取引では、利用企業とファクタリング業者の間で行うファクタリングです。

3社間取引は、2社間に加えて取引先も交えて契約を行うファクタリングのことを指します。

【参考記事】ファクタリングの3社間・2社間の違いと仕組みを解説

ファクタリングのメリット

ファクタリングのメリットとしては、以下の点が挙げられます。

  • 急場の資金調達に最適
  • 信用情報に依拠しない(赤字決算・債務超過でも利用できる)
  • 資金調達スピードが早い(2社間取引)→最短即日
  • 取引先に知られることがなく、関係性を壊すことがない(2社間取引)
  • 手数料が低い(3社間取引)→1%~5%
  • 債権回収業務をアウトソーシングできる(3社間)
  • 貸借対照表のオフバランス化

ファクタリングは別名「借りない資金調達」とも呼ばれ、金融機関に頼らない新たな資金調達法として注目を集めています。

その一つの理由としては、信用情報の審査が簡易的であることがあります。

ファクタリングは信用情報に依拠することがないため、審査がスピーディーです。

また2社間取引を利用すれば、取引先にファクタリングの事実を知られることがありません。

3社間取引の場合は、債権譲渡の承諾を取引先から得る必要がありますが、債権回収はファクタリング業者に専任することができます。

ファクタリングのデメリット

ファクタリングを利用することには、少なからずデメリットも存在します。

具体的には、

  • 資金繰りに困っていると取引先から思われる(3社間取引利用時)
  • 債権回収は自社で行わなければいけない(2社間取引利用時)
  • 手数料がかかる

といったことが挙げられます。

ファクタリングの手数料は、以下の通りです。

2社間取引→10%~20%程度
3社間取引→1%~5%

手数料の分だけ、本来得られるはずだった売掛金が減額してしまいます。

またファクタリングは金融機関の融資審査に落ちてしまった企業が主に利用しています。

そのためファクタリングを利用する=資金繰りが厳しいというレッテルを貼られてしまう恐れがあります。

債権回収とファクタリングの違いは?

黄色いフェイスボール

債権回収もファクタリングも、外部企業に売掛債権を買い取ってもらうという点は、同じです。

ですあg、債権回収とファクタリングの一番の違いは、利用目的にあります。

債権回収は売掛金を回収することに目的を置いています。

一方のファクタリングは、より資金調達という意味合いが強くなります。

またサービサーの場合は、支払い期日をすぎた特定金銭債権を買い取ってもらうことができますが、ファクタリングでは未払いの売掛金しか売却することはできません。

手数料に関しては、ファクタリングの方が低めです。(3社間取引を利用すれば、1%~5%)

そのため、ファクタリングを利用した方が回収できる売掛金額は多いと言えるでしょう。

またファクタリングはより資金調達に特化しているため、即日での入金も可能です。

項目 ファクタリング サービサー
手数料 2社間取引→10%~20%
3社間取引→1%~5%
15%~25%程度
入金スピード 最短即日 債権回収後というケースも
秘匿性 高い(2社間取引利用時) 低い(取引先との関係に支障あり)

保証ファクタリングもある

元々は売掛金を使った資金調達法だったファクタリングですが、近頃は債権回収という役割にも注目が集まっています。

中でも売掛債権が未回収(=不良債権化)した場合に保証してくれる保証ファクタリングというサービスも登場しています。

そのためファクタリング業者が実質的に債権回収業務を行うように移行しつつあるというのが実情です。

詳しくは、保証ファクタリングに関して詳しく説明された記事をご確認ください。

【参考記事】売掛債権に保険を掛ける保証型ファクタリングとは?買取型との違いも解説!

まとめ

アップルのデスクトップ

債権回収は経営上必要不可欠なものの、回収業務にかかる手間や時間を鑑みると、回収業務をおなざりにしている中小企業は多いでしょう。

そんな時に、債権回収業務のアウトソーシング先としてサービサーとファクタリングが考えらえます。

どちらを利用すべきかは迷うところですが、資金調達という目的もあるのであればファクタリングをお勧めします。

またコスト面でもファクタリングの方がやや低いため、回収業務を減らすためにファクタリングを利用するというのはファクタリングの隠れた利用方法でしょう。

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