銀行融資とファクタリングのメリット・デメリットを比較

個人・法人問わず、資金調達手段でもっともポピュラーなのは「銀行から融資を受けること」です。

ファクタリングを検討する際は、事情や経営状況は異なるとはいえ「融資との違い」を知っておくことが重要でしょう。

銀行融資と比べて「どこが優れているのか?」「どんな状況で利用するべきなのか?」。
本記事では、銀行融資とファクタリング、それぞれの手法を比較して

  • どういう状況の人が使うべき手段か?
  • どういったメリット・デメリットがあるのか?

上記の2つの項目について、詳しく解説していきます。

銀行融資とファクタリングの違いを解説

銀行融資とファクタリングの違いを解説銀行融資とファクタリングのもっとも大きな違いは、「借り入れとなるかそうでは無いか」という点です。

融資の場合は、最終的に返済することが求められるため、審査も厳しく数週間〜1ヶ月程度の時間がかかるのが通常です。

一方、ファクタリングは「融資」ではありません。「債権という資産を現金化する」手段であるため、要するに不良在庫を売却することと仕組みは同じなのです。

この違いが、ファクタリングという手法の大きな特徴となっており、また融資と大きく異なる特徴を持つ理由でもあります。

それでは、続いてファクタリングのメリット・デメリットをチェックしていきましょう。

ファクタリングのメリット・デメリット

ファクタリングのメリット・デメリットは以下の通りです。

  1. 最短即日〜数日で資金調達できる
  2. 審査が厳しくない
  3. オフバランス化で財務内容改善
  4. 手数料が高い
  5. 債権の額以上の資金は調達できない
  6. 知名度が低く、悪徳業者も存在する

それでは、実際に見ていきましょう。

1.最短即日〜数日で資金調達できる

一般的にファクタリングには「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の2種類がありますが、このうち2社間ファクタリングは審査から入金までのスピードが非常に早いです。

審査内容によっては最短即日で入金され、遅くとも3日以内には入金が完了するところが多いです。

3社間ファクタリングの場合、売掛先の同意が必要であるために少しスピードは落ちますが、それでも最短2〜3日での入金が可能と、数ある資金調達手法の中でもトップクラスのスピードといえるでしょう。

これは、「債権の買い取り」に際して、審査するべき部分が「売掛先が売掛金を支払うか=貸倒れリスクがないか」と「申し込み者がきちんと売掛金を入金するか」の2点であるためです。

融資のように、返済能力があるかどうかを細かくチェックする必要はありません。

2.審査が厳しくない

先ほど少し触れましたが、審査はあまり厳しくありません。

この点は、銀行融資の審査内容と比較すると一目瞭然で、例えば銀行融資の審査では以下の部分がチェックされます。

1.財務内容 財務内容が健全かどうか。 健全でなくても好転する材料があるかどうか。
2.融資希望額とその資金使途 今回の融資申込みの事業資金は何に使うのか。 また、申込金額は今の状況からして妥当か。
3.返済原資・返済見通し 今回申込みの事業資金融資金額はどのようにして返済するのか。 返済原資は利益、売上金、あるいは資産の売却金などのうちどれか。 また事業資金の返済の確実性について見通しはどうか。

提出書類も膨大で、経営計画書から登記簿謄本、決算書類一式は必須。加えて月次決算表や予想貸借対照表など書き切れないほどにあります。

当然、それらの書類を上記のような各行ごとの判断基準に沿ってチェックすることになりますから、審査時間も数週間〜1ヶ月を要します。

一方、ファクタリングでは以下の必要書類が基本となっています。

  1. 直近の決算書
  2. 成因証書(契約書・発注書・請求書など)
  3. 会社謄本
  4. 請求書
  5. 銀行口座の通帳コピー
  6. 身分証明書

ファクタリングと比較すると、必要書類が少なくて済むことがわかります。

実際にファクタリングを行う業者側にとっては、「債権が存在する証拠」と「依頼者の所在証明」などが確認できればよく、売掛先の信用調査は信用情報機関のデータベースを照会して行うためです。

そのため、審査内容もそこまで厳しくないことがわかるかと思います。

3.オフバランス化で財務内容改善

ファクタリングのメリットとして、融資ではない=貸借対照表の負債が増えないことも挙げられます。

負債が増えないだけでなく、売掛金という流動資産を預金に変えられるので、純資産利益率(ROA)がよくなるのです。

会計上の利益率が上がれば、会社としての評価も上がり審査にも有利になりますので、無視できない部分といえるでしょう。

4.手数料が高い

ここからはデメリットになりますが、「手数料が高い」点は一番のネックといえます。

具体的には、以下の通りです。

  • 銀行融資(メガバンク):1.5%〜5%
  • 融資(ノンバンク):2.5%〜6%
  • 2社間ファクタリング(初回):15%〜30%
  • 2社間ファクタリング(継続):7%〜15%
  • 3社間ファクタリング(初回):2%〜7%
  • 3社間ファクタリング(継続):1.5%〜5%

比べると、売掛先に知られない2社間ファクタリングは非常に手数料が高いことが分かります。

高い理由としては、ファクタリングが「利息制限法の対象外」であることと、「2社間ファクタリングが持つリスクが高い」の2点です。

2社間ファクタリングで利益を上げるためには、どうしても与信によって手数料を上げざるを得ないのです。

したがって、長期的にキャッシュフローを改善するつもりであれば売掛先を説得し、3社間ファクタリングも視野に入れて考えなくてはなりません。

5.債権の額以上の資金は調達できない

ファクタリングは、債権を売却する方法ですから「持っている債権の額」を超える金額はどう頑張っても調達できません。

あくまで、自分の動かせる範囲の額を調達する際に利用すべき手法であるといえます。

6.知名度が低く、悪徳業者も存在する

ファクタリングは、中小企業庁も奨励する手法ですが、まだまだ世間の理解・認知が足らない資金調達手法です。

ですから、ファクタリングを利用していると「資金繰りが危ないのではないか?」などと勘ぐられて取引先との関係が悪化するリスクも抱えています。

また、ファクタリングは貸金業にあたらないことから、貸金業登録を行った上で金融庁の監督下に入る必要がなく、悪徳業者が参入しやすい環境であるといえます。

実際に、高い手数料を支払ったり、まったく関係の無い契約を結ばされたなどのトラブルも少なくなく、業者選びの際には十分なリサーチをする必要性が生まれています。

さて、上記のようなデメリット、メリットを抱えているファクタリングですが、銀行融資はこれらの特徴と概ね逆のメリット・デメリットを持ちます。

銀行融資のメリット・デメリット

銀行融資のメリット・デメリットは以下の通りです。

  1. 手数料が安い
  2. 債権の額以上に調達可能
  3. 知名度が高く・信頼性は高い
  4. 審査に時間がかかる
  5. 審査が厳しい
  6. 借入金が増加してしまう

それでは、順に解説していきましょう。

1.手数料が安い

先ほど説明しましたが、銀行融資の手数料は非常に安いです。メガバンクであれば、金利は1.5%〜5%程度。

それに比べると、2社間ファクタリングの15%を超える手数料はかなり高額です。

2.債権の額以上に調達可能

債権の額は、そのまま自社が取り扱える月商にもなります。

審査に通りさえすれば、その債権の額以上の調達も可能であるというのは大きなメリットといえるでしょう。

3.知名度が高く・信頼性は高い

上述の手数料の安さに加え、知名度と信頼性の高さも銀行融資が幅広く利用されている理由です。

また、融資は銀行がもっとも力を入れている分野であるため、日々競争しサービスが手厚くなっているのも特徴的。

融資を受けられる状況であれば、融資を受けるべきでしょう。

4.審査に時間がかかる

ここからはデメリットになりますが、申し込みから契約、入金までは1〜2ヶ月ほどの時間を要します。

急な資金調達需要にはまったく向かない方法であるといえます。

5.審査が厳しい

これは、先ほどファクタリングの項目で説明しましたが、審査は非常に厳しいです。

通れば低金利で資金調達ができるのですが、赤字経営だとそうもいきません。

ですから、まずは銀行融資が受けられるか、そうでないかを確認してからファクタリングの利用を検討すると良いでしょう。

6.借入金が増加してしまう

また、ファクタリングがオフバランス化ができるのに対し、融資は借入金が増加します。

借り入れを行った分利益を上げねば、会計上でたちまち経営状況悪化を招くのです。

今後も融資を利用するために、経営状況は常に余裕を持たせておくべきでしょう。

それでは、この特徴をまとめていきましょう。

ファクタリングを利用するべき状況とは?

ファクタリングを利用するタイミング上記のメリット・デメリットをまとめると、「ファクタリングを利用するべき人・状況」は以下のようなものであることがわかります。

  • 1週間以内に資金調達したい
  • 銀行融資を断られた
  • 融資枠を使いたくない
  • 担保が用意できそうにない

短期的な資金需要で、経営状況にあまり余裕がないときに使うべきであるといえます。

それでは、銀行融資を利用すべきタイミングも見ていきましょう。

銀行融資を利用るすべき人・シチュエーションは?

ファクタリングではなく、銀行融資を利用すべき人(利用できる人)は以下のような状況にある人といえます。

  • 多少時間がかかっても問題ない
  • 手数料はできる限り安くしたい
  • 手持ちの債権よりも多く資金調達したい
  • 経営状況がそこまで悪化しているわけではない

総じて、「融資を受けられるなら融資を受けた方が良い」ということがいえます。

ファクタリングを利用するのは、他の資金調達手法が使えなくなってからでも遅くはありません。

キャッシュフロー改善のため、さまざまな手を考慮した上で利用を検討しましょう。

まとめ:銀行融資とファクタリングの比較

米ドル札ファクタリングは、「時間がかからず」「審査の緩い」超短期融資です。

その分、銀行融資と比べて調達額が少ない、手数料が高いなどのデメリットも抱えています。

したがって、「銀行融資が受けられない状況で利用すべき資金調達手法」といえるでしょう。

ただし、ファクタリングで資金調達することで会計上「流動負債」を現金にでき、財務状況を改善できるメリットがあります。

3社間ファクタリングなどで手数料が安くなる場合、次の審査を有利に進めるために利用するのも良いでしょう。

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