ファクタリングの利用を検討する際、大手金融機関(銀行等)とファクタリング専門会社(ノンバンク)との内容の違いに頭を悩ませてはいませんか?
ファクタリングは、大手金融機関が提供しているものと、ファクタリング専門会社が提供しているものとで内容が大きく異なってきます。
本記事では、「どちらがおすすめなのか?」という点を詳しく解説し、大手金融機関とファクタリング専門会社、それぞれの特徴やメリット、デメリットを紹介していきます。
どちらも一長一短あり、キャッシュフローの状況に応じてどちらが良いかは変わってくるので、判断の一助にしていただければ幸いです。
目次
ファクタリング専門会社をオススメする理由
一般的に、融資においては圧倒的にメガバンクなど大手金融機関がすぐれています(銀行の主業務なので当たり前ではありますが)。
ですが、ファクタリングに関しては、ノンバンクのファクタリング専門会社の方がフットワークは軽く、競争が激しいが故にサービスの質も年々向上してきています。
ですので、一概に「ノンバンクだから怪しい」と決めつけるのは非常に早計であると言わざるを得ません。
ファクタリングを検討する際は、大手金融機関よりも民間運営の専門会社を選ぶのがおすすめなのです。
理由としては以下のとおり。
- 大手金融機関は2社間ファクタリングを請け負っていない
- 専門会社は手数料・入金スピード・取扱債権などが柔軟
- 大手金融機関の審査は基本的に厳しく、かなりの時間がかかる
- 専門会社との取引は今後の融資に影響しない
まず、最大のデメリットは「2社間ファクタリングを請け負っていない」という点。
理由は後述しますが、売掛先に知られずに債権を売却できる2社間ファクタリングはファクタリング専門会社のみでの取扱となります。
加えて、自社の審査が民間運営の会社と比べて厳しいという点も、ファクタリングのニーズを考えると利用は厳しいでしょう。
では、大手金融機関のファクタリングがすべてにおいて劣っているのか?と言われればそうではありません。
続いて、大手金融機関のファクタリングを利用すべきなのはどういう人なのかを解説していきましょう。
大手金融機関のファクタリングを利用するべき事業者は?
大手金融機関のファクタリングを利用するべき事業者は、
- 買取に2〜3週間を要しても問題ない
- 可能な限り低い手数料で買い取ってほしい
- 3社間ファクタリングが可能
上記の条件を満たす、比較的キャッシュフローに余裕がある事業者です。
事業拡大に資金調達をしたいが別に急いでいるわけではなく、とはいえ融資を受けるほどではないというニーズでしょうか。
ファクタリングを検討している人は、状況的に早く現金が欲しいというケースが多いかと思います。
したがって、銀行が提供するファクタリングは、残念ながらファクタリングの特性から見たニーズを捉えているとはいえません。
あくまで、融資の代替手段としてのものに留まるのです。
では、この大手金融機関でファクタリングをするメリットを紹介していきましょう。
大手金融機関でファクタリングをするメリット
大手金融機関でファクタリングをするメリットは、以下のとおりです。
- 手数料が安い
- 悪徳業者を掴まされる心配が無い
それでは、詳しく解説していきましょう。
手数料が安い
融資と同じで、母体である銀行が大きければ大きいほど、手数料は安くなると考えてよいでしょう。
特にメガバンクであれば、融資並の金利で実行することが可能です。
悪徳業者を掴まされる心配が無い
ゼロとは言いませんが、ノンバンクよりも遙かに信頼できるのは確かです。個人的観測ですが、少なくとも大手金融機関のファクタリングでそういう話は聞いたことがありません。
そもそも、銀行にとってファクタリングは決して主力商品ではないので、そんなところで顧客の満足度を下げてしまうのはリスクが高すぎます。
ですから、金融機関であれば信頼してファクタリングを実行できると考えてよく、安全確実に、かつ低い手数料でファクタリングを行いたいのであれば、確実な手段といえるでしょう。
以上が、銀行など大手金融機関でファクタリングを行うメリットです。続いてデメリットも確認していきましょう。
大手金融機関でファクタリングをするデメリット
大手金融機関でファクタリングをするデメリットは、以下の通りです。
- 2社間ファクタリングを取り扱っていない
- ノンバンクよりも圧倒的に審査にかかる手続きが多く、審査内容も厳しい
2社間ファクタリングを取り扱っていない
いくつか理由がありますが、メガバンクをはじめ金融機関では基本的に2社間ファクタリングサービスを提供していません。
そのため、売掛先に知られることで起きるリスクを回避したい事業者にとっては、大手金融機関ははじめから選択肢になり得ないでしょう。
なぜ金融機関が2社間ファクタリングを取り扱っていないのかについてですが、これには2つの理由があります。
- 貸金業登録者にとって、2社間ファクタリングの取扱が違法になるおそれがある
- リスクの大きいサービスゆえ、手を出したくない
ひとつは、利息制限法で定められている上限金利の問題。
法律上、お金を貸すときの金利は、以下のように上限が定められています。
- 10万円以下:20%未満
- 10万円以上100万円以下:18%未満
- 100万円以上:15%未満
これを上回る金利で貸し出すと、行政処分の対象となり、貸金業の営業停止処分を受ける場合があります。
そうなった場合の経営上のリスクは計り知れませんので、どの金融機関も慎重になっています。
さて、このように100万円以上は15%未満の金利でなくてはならないわけなのですが、知っての通り2社間ファクタリングは法律上「融資」ではなく「買取」です。
この扱いは、明確に定められているわけではなく、「ファクタリングをどこにあてはめるか」と考えた際に、法律上の扱いが「買取」になったわけですので、これから融資という扱いになる可能性は十分になります。
そして、2社間ファクタリングの手数料相場は、初回では今のところ「15%~25%」が主流です。
これは、ファクタリング業者が被るリスクを計算したうえでの手数料なので、これ以下にしてしまうと安定した利益を生みにくくなってしまいます。
したがって、もしファクタリングに上限金利が適用されてしまった場合、2社間ファクタリングはビジネスとして成り立たなくなるというメカニズムなのです。
2社間ファクタリングはこのようなリスクを抱えており、金融機関が参入しづらいという現実があるということを理解しておきましょう。
ノンバンクよりも圧倒的に審査にかかる手続きが多く、審査内容も厳しい
上記のように、2社間ファクタリングを取り扱っていないという点に加えて、ノンバンクのファクタリング専門会社よりも審査の手続きが多く、審査自体も厳しいです。
これは先ほども解説しましたが、一刻でも早く現金が必要な状況に対し、金融機関は早く債権を買い取ってくれるサービスではありません。
ですから、この点においては十分に把握しておくべきでしょう。
まとめ
ファクタリングを利用する場合、大手金融機関とファクタリング専門会社を比べると、現状では専門会社の方がおすすめです。
理由としては、
- 金融機関は2社間ファクタリングを請け負っていない
- 専門会社は手数料・入金スピード・取扱債権などが柔軟
- 金融機関の審査が基本的に厳しく、かなりの時間がかかる
- 専門会社との取引は今後の融資に影響しない
このような点が挙げられます。
一方、3社間ファクタリングを行いたいという事業者で、以下の条件を満たす方は、逆に金融機関でのファクタリングを行ったほうが良い結果になるでしょう。
- 買取に2〜3週間を要しても問題ない
- 可能な限り低い手数料で買い取ってほしい
- 信頼性はできる限り高いほうがいい
それぞれ長所・短所があり、サービスの内容・質も違います。自分にあった事業者を選び、ファクタリングを活用していきましょう。
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