ファクタリングと融資キャッシュフロー改善に最適なのは?

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ファクタリングは、債権を現金化することで素早く資金繰りを改善できるという強みがあります。

特に、融資が受けられない状況ではファクタリングは1度検討すべきでしょう。

ただし、手数料が高いとむしろキャッシュフローは悪化しかねないというリスクも併せ持っています。

そこで、今回は以下のポイントについて解説していきましょう。

  • 「ファクタリングと融資は手数料面でどう違うのか?」
  • 「ファクタリングよりビジネスローンの方が状況は良くなるのか?」

これらを比較しつつファクタリングの特徴を解説していきます。

ファクタリングすればキャッシュフローは改善できる?

ファクタリングすればキャッシュフローは改善する?

まず、結論からいうと利息・手数料などの面から見て融資の方が優れています。

「多くのキャッシュを手元に残せるほうを選びたい」というのであれば、ファクタリングよりも融資を実行すべきでしょう。

場合によっては、ファクタリングよりもビジネスローンを組んだ方がその後の経営が改善するケースもあります。

具体的にどれくらいの差が付くのかは後ほど説明しますが、具体的に言うとこれらの面で違いが出ます。

  • 一括返済か、分割返済か
  • 年利で実質何%になるか

特に、ファクタリングを短期間で複数回実行した場合、大きな差が出てしまいます。

ファクタリングを何度も行うと利息(手数料)が非常に高い

まず、ファクタリングを融資だと捉えると、金利は「支払期日に一括返済」という形になります。

たとえば、債権の支払期限が来月末である場合、融資でいうと来月末には利息をすべて返済しなくてはならないわけです。

一方、金利は数年かけて返していくので、同じ利率でも手元に残っているキャッシュの総量は異なってきます。

加えて、ファクタリングは「売掛金の前借り」なので、支払期日まで融資で持たせられればその後のキャッシュの送料は大きく差が出るのです。

こういう面では、短期的に考えると融資のほうが圧倒的に多くの資金を持てるのは言うまでもありません。

ファクタリングをした方が良い5つのタイミング

ファクタリングすべきタイミング

こうなると、一見ファクタリングはメリットがないように思えます。

しかし、実は状況次第では融資よりも優れた手法となります。

そのタイミングとは、たとえば以下のような状況です。

  1. 赤字決算・税金滞納など融資が受けられないとき
  2. 短期的な資金ニーズがある&融資枠を使いたくないとき
  3. 会計上の負債を増やしたくないとき
  4. 債権の与信が高く、債権を高く買い取ってもらえるとき
  5. 売掛金の金額が高いとき

それでは、順に解説していきましょう。

1.赤字決算・税金滞納など融資が受けられないとき

そもそも、融資が受けられない状況ではファクタリングを使わざるを得ません。

特に赤字決算・税金滞納などの状況だと、銀行の融資は望むべくもありません。

3社間ファクタリングで手数料を抑えつつ、ファクタリングするのがキャッシュフロー改善に繋がるでしょう。

2.素早く・短期的な資金ニーズがある&融資枠を使いたくないとき

たとえば、大口の案件に対応したい時や、オフシーズンでの資金不足など。

こうした短期的に資金調達したいといった状況では、融資枠を使いたくない状況であることも多いです。

特に、資金調達したいが翌々月までに返済できるような状況では、ファクタリングのほうが優れているといえるでしょう。

3.会計上の負債を増やしたくないとき

ファクタリングには、「負債に計上されない」というメリットがあります。

会計上では、債権(流動資産)が手数料分を引いた分だけ現金に変換されるためです。

これにより、企業の純資産利益率が上がると同時に企業の対外的な評価も向上します。

したがって、決算期や融資審査前など、評価を悪くしたくない時の調達手段としては合理的といえるでしょう。

4.債権の与信が高く、債権を高く買い取ってもらえるとき

債権の与信が高いのであれば、ファクタリングは有力な選択肢に化けます。

売掛先を介した3社間ファクタリングであれば、手数料は1.5%~5%程度まで下がるためです。

なお、ここで言う「与信が高い債権」とは、以下のような債権を指します。

  • 売掛先が国や自治体
  • 入金実績が豊富で、支払い遅延がない
  • サービスの提供状況が明確で、売掛先の経営も安定している

つまり、「ファクタリング業者にとって貸し倒れリスクがない」債権のこと。

こうした債権を持っているのであれば、ファクタリングは強力な資金調達手段になるでしょう。

5.売掛金の金額が高いとき

上記に加えて、売掛金額が高い場合は手数料が抑えられます。

手数料が低くなれば、相対的にファクタリングの価値も上がるので嬉しいところ。

なお、なぜ金額が高いとファクタリング手数料が下がるのかについてですが、これについては固定費が大きく影響しています。

なぜなら、ファクタリングの実行時には、人件費や登記費用といった固定費がどうしても発生してしまうためです。

したがって、1,000万円を超える金額であれば手数料も安く抑えられるでしょう。

さて、上記のタイミングであればファクタリングが融資よりも優れた手段となるでしょう。

特に、負債を増やさずかつ素早く資金調達が可能なのは、ファクタリングの大きな強みといえます。

それでは、続いてファクタリングと融資で、どれくらい支払うべき金利・手数料が異なるのかを解説していきましょう。

ファクタリングと融資の金利・手数料比較

ファクタリングと融資の金利・手数料比較

融資とファクタリングを比較する上で、気になるのが同じ条件で実行した場合の結果です。

ファクタリングと融資では、どれくらい金利が異なり、手元に残る資金が変わるのでしょうか?

以下で、それぞれの条件で最終的に支払う金額をシミュレートしました。

また、参考までに一般的な手数料・金利も載せておきます。

融資・ファクタリングの手数料・金利相場は以下の通り。

種別手数料相場限度額
ファクタリング(2社間)7%~30%売掛金額による
ファクタリング(3社間)1.5%~7%売掛金額による
融資(ノンバンク)6.0%~17.8%~1000万円
融資(銀行)2.35%~~1億円

それでは、まず下記の2パターンを比較していきましょう。

  • 300万円の借り入れ(年利15%、2年返済(24ヶ月)のビジネスローン)
  • 300万円のファクタリング(手数料15%・2社間)

手数料15%で2社間ファクタリング・金利15%の融資を比較した場合

まず、年利15%で2年間、300万円の借り入れを行う場合。

もっとも一般的な返済方法である「元金均等返済」で返していくとして、計算すると最終的な利息・返済額は以下の通りです。

  • 最終的な返済額:491,039円
  • 月々の返済額:145,460円

今回はファクタリングと比較するため、支払期日である2ヶ月後にいくら返さなくてはならないかを算出しなくてはなりません。

この計算でいくと、元本残高と手元資金は以下の通りです。

  • 2ヶ月後の元本残高:290,920円
  • 手元資金:2,709,080円

このような計算になりました。

加えて、本来このタイミングで売掛金300万円が振り込まれますので、プラスすると最終的に約570万円となります。

一方、ファクタリングだとどうなるのでしょうか?

手数料と最終的な支払額は、以下の通りです。

  • ファクタリング手数料:45万円
  • 実行後の手元資金:255万円

このように、約315万円の差が付いてしまいます。

このことを鑑みると、単純に手元資金を増やすには融資が良いというのは言うまでもないでしょう。

「融資が受けられない、あるいは受けたくない」状況での調達に向いていそうです。

手数料7%で3社間ファクタリング・15%の融資を比較した場合

それでは、今度は条件を変えて、手数料7%でファクタリングをした場合の総額を比較していきましょう。

ビジネスローンに関しては、条件を変えずにやっていきます。

では、以下の条件でそれぞれ支払期日に残る手元資金を比較します。

  • 300万円を年利15%、2年返済(24ヶ月)のビジネスローンで借り入れる場合
  • 300万円を7%の手数料でファクタリングする場合

上記と同じく、ビジネスローンでは利息45万円で、手元には2,709,080円のキャッシュがある計算になります。

一方、ファクタリングは7%なので手数料は210,000円。

単純計算で、支払期日には2,790,000円のキャッシュを手にしている計算になります。

これなら、最終的な利息分はほぼ変わりません。

前述の通り、大口案件への対応などの資金需要でも大きな負担はないといって良いでしょう。

まとめると、

  • 借り入れで手元資金を増やすなら融資
  • 負債を増やさず早期現金化で対応できるならファクタリング

といったことが言えそうです。

状況によってはビジネスローンの方がお得?

状況によってはビジネスローンの方がお得?

上記の金利・手数料比較を見て考えると、単純に手元資金を増やすだけならビジネスローンのほうが有力。

特に、以下の状況であればファクタリングは避けた方が良いといえるでしょう。

  • 長期的にキャッシュフローを改善させたい
  • 数ヶ月先までに正常化する見込みがない

つなぎ資金調達として、ファクタリングは有力な選択肢です。

ですが、将来の見通しがないまま頼ってしまうと、繰り返し利用してしまうことになりかねません。

ファクタリングはあくまでチャンスを掴むためのもので、見通しを立ててから利用すべき手法です。

個人事業主ならビジネスローンの方が改善しやすい

また、個人事業主であれば売掛金の額が法人よりも少なくなりがちです。

そうした状況では、手数料も高くなることが多く、あまりおすすめはできません。

とはいえ、個人事業主は与信の面で融資が利用しにくい側面があります。

ですが、近年では個人事業主向けに商工会議所などの政府系金融機関が受け付けているほか、ノンバンクのビジネスローンも多く提供されています。

メリット・デメリットを考え、それでもファクタリングをすべきだと判断したときに利用するようにしましょう。

まとめ:売掛金を担保に融資を受ける「売掛債権担保融資」も選択肢に

売掛金を担保に融資を受ける「売掛債権担保融資」も選択肢に

なお、このほかにも売掛金を担保に融資を受ける「売掛債権担保融資」も選択肢に入ります。

売掛債権を買い取って貰うのではなく担保にすることで、通常よりも良い条件での借り入れが期待できる手法です。

手持ちの債権で融資を受けたいというのであれば、こうしたサービスも視野に入れて幅広く検討してみると良いでしょう。